今日は、アメリカ同時多発テロのあった日。23年前のことだが世界貿易センタービルに突っ込む飛行機の映像がはっきり思い出される。改めて犠牲となった人々の冥福を祈るとともに、平和であれかし、と思う。
さて、知財推進計画によく出てくる「知財の創造」から連想して宇宙スケールの「創造の柱」を思い出した。
もう30年ほど前になる。ハッブル望遠鏡が撮影した「創造の柱(Pillars of Creation)」を見たときには心底、驚くとともに感動した。「へび座」にある「わし星雲」と名付けられた星雲の中央部にある。暗い部分は塵やガスだとされており、この領域では、星が活発に生まれているという。「創造の柱」というネーミングは誰によるものか知らないが、creationという言葉は何となく神の仕業を想起させる(旧約聖書の創世記と同じ)。それにしても巨大な構造。人間の日常的なサイズ感からは想像を絶するサイズのもので、左の柱の高さは4光年ほどとされる。
そしてこれは2022年に公表された、ジェイムズウェッブ望遠鏡の近赤外線カメラで撮影された「創造の柱」。可視光ではないので塵を透かして構造がよりくっきりと見える。
さらに昨年、NASAが3D合成映像(動画もある)を公表した。う~ん、凄い。こうした画像を眺めていると、時間を忘れてしまう(勤務時間中はイケナイコトです)。
理論と技術の進展で真実が解明されつつあるものの一つに宇宙があるだろう。その存在を直接触れて認識することができないものが多いが、紛れもなくそこにある。6500光年(1光年=9兆5000億㎞)もの距離にある塵やガスを、こんなにも解像度よく見ることができるのは科学技術の勝利。これは人間の創造によるものだ。人間は創造と破壊を繰り返し、小さな地球の中で争い事を繰り返す矮小な存在だ。