世界はどうなる（２）

　ロシアによるウクライナ侵攻、ハマスとイスラエルが惹き起こしたガザ地区周辺の悲劇など、あまり見たくない、聞きたくもない事が起きている。今日、リアルタイムに伝搬されて、より明々白々に見えてしまう、聞こえてしまう。ネット上の映像ではプロパガンダも、フェイクもあるようだが、現地に入った放送メディアの配信映像はリアルだろうと思われる。血に染まり泣き叫ぶ人々の姿、茫然と虚空に目を向ける人々、特に孫と変わらない年齢の子供たちが映し出される映像にはいたたまれない。そうした映像に目を背け、耳をふさいではいけないと思いつつ、自分に何ができるのかと問う。
　第二次大戦後でも地域紛争はいくつかあったが、国連がここまで機能しなかった例はないのではなかろうか。ガザ地区について、国連憲章99条（というのがあるのを不勉強で知らなかったが）に基づくグテーレス事務総長の安保理への停戦要請さえ、米国が拒否権を発動したという。国際法違反と指摘される行為も繰り返され、国際法というツールの意味もよくわからなくなった。いずれ違反者・国は制裁を受けるに違いないと言われるが、今、効かない。