束の間の花見を楽しめと菜種梅雨も一休み。だが花曇りの鈍色の空には花は映えない。そして花冷え。でも花盛り。
桜もそうだが、まだ寒い日が続いていても木々が芽吹くのを見て、「あぁ春は近い」と(心が・・厳密には体だが)感じて私は嬉しくなる。これは植物の様子から間接的に感じる春なのだが、春を直接感じて嬉しくないこともある。まず鼻水が出て、目や喉が痒くなって春を感じる・・正しくは感じていた。花粉によらず春になると体が感じていることがあるらしく、古来、木の芽時には体の不調があったりすると言われている(気温差が激しくて自律神経に不調を来すらしい)。
「感じていた」と書いたが、花粉症は記憶を辿れば40年ほど前から、まだ花粉症という呼ばれ方をする前からの宿痾で、いわば時代の最先端を走ってきたのだが、ここ数年、あまり酷い症状が出なくなった。自然寛解かも。ありがたいのだが、ひょっとすると人間としての(体の)感度が下がっているということか。老人力が増したと言えば前向きだが、素直にありがたがっていてよいのだろうか。