GPT-4oには驚いた。薄ら寒いものを覚えたのは私だけだろうか。人類の厚生にのみ用いられることを祈るばかり。
さて、先日、ピューリッツァ賞特別賞がガザ地区で取材したメディア・報道機関に贈られた。戦争の報道映像は、以前にも書いたように今やリアルタイムに伝えられるようになったが、記者やカメラマンが戦場に赴き、命がけで撮ったものが伝えられる。そうした報道写真や映像等は真実だと思っていいのか。報道を通して見聞きするものは、事実を正しく伝えているのか。
ある弁護士の方のお勧めで、沢木耕太郎著「キャパの十字架」を読んだ。「崩れ落ちる兵士」は、ロバート・キャパを一躍有名にした写真とされる。
その後のキャパは、ノルマンディ上陸作戦に従軍しての写真など、すごいとしか言いようのない(自らの語彙貧困に忸怩たる思いがありますが)写真がある。沢木氏は、「崩れ落ちる兵士」の撮影された状況を丹念に追い、事実と確信できることを積み上げて、さながらミステリー小説のように(これも語彙貧困ですみません)、本のタイトルの意味するところを解き明かしていく。
沢木説を支持するかはともかくとして、事実を積み上げて真実だと思えるものを突き詰めていくという態度は、自分がそのようにできているのかは別として、何事にも必要だと感じる。 <続く>