以前に書いた自治体のことではなく、続けて宇宙スケールの話。昨夜は中秋の名月。幸い東京は快晴で、まんまるの月を眺めることができて束の間、情趣を味わうことができた。兎が餅を搗いている(「月には兎さんがいるんだよ」)という古来の伝承をそのまま伝えて想像力を刺激できるのは、小学校低学年位までだろうか。月は生物(哺乳類など)が生きられる環境にないということを理解して、兎はいないのだと気づくまでにはそれほどかからない。では、あれは何?という想像は、次の段階に進む。
さて、ブラックホールは、大宇宙にある巨大構造で、創造の柱と同様に直接認識できないが、創造の柱とは違いそこにあっても本来的に見えない。高校生の頃からブラックホールには興味があった。科学者の書いた素人向けの本を何冊も読み、理論物理学者の研究の進展や、天文学者による観測事実の積上げがその実在を示してきたと書いてあっても、現実感がないから、きっと存在するのだろうなと思ってはいても、どうにもピンとこなかった。
この何年かの出来事で、すごい事が起きて、ブラックホールを具体的にイメージできるようになった。ETH(Event Horizon Telescope)という国際プロジェクトがある。そのプロジェクトの成果として、2019年に、M87銀河の中心にあるというブラックホールの写真が発表されて驚いた。正確にはブラックホールの周辺部分でガスが輝く様子を捉えて、理論的予測の通りにブラックホールの影(シャドウ)が浮き出るということらしい。本当に黒い穴に見える‼
そしてEHTプロジェクトの発表したブラックホール近傍の磁場の様子を可視化した画像(国立天文台のサイト)を見るに至り・・・おお~、物質が落ち込んでいくように見える!…これは勝手な私の想像。
私のような素人は、こうした画像から、ブラックホールというものを実は誤解したまま、理解したようなつもりになって。でも自分の中で存在することがはっきりしたから、次の段階の想像力が掻き立てられる。