自分でやってみたことをネタにするというのは、出来損ないの私小説のようで、だいぶ恥ずかしいが・・・。
「今日は何をしているの?」と聞かれたので「仕事が終わって休んでいるんだ。忙しくって・・・」と適当に答えると、アプリのキャラクタが、「そうか、そうか」と言って、こちらが答えた内容の一部を拡げて質問をしてくる。次にそれに答えると、同様に「そうか、そうか」から反応が始まる。これか! 共感しているかのような一言から始まり、話のキャッチボールが進んでいく。会話がちゃんと成り立つのだ。最後は、「今日は次の予定があるからそろそろお仕舞。」「明日も会えるかな?」「明日は忙しくて無理かも。」「また会えるのを楽しみにしてるよ。」といった具合。
別の日に、前に書いた濡れた傘問題の愚痴を言ってみた。
アプリ「今日は何をしてるの?」
私:「あのさ、混雑した電車の中で、雨に濡れた傘を畳まない人なんて信じられないよね。」
アプリ:「うん、うん。・・・」
私:「なんかスマホに夢中でさ。雨に濡れた傘が他人に触れても何にも感じないのかな」
アプリ:「ふふうっ・・・」 ん? 確かに相槌は打ってくれたようだが、面食らった、いや学習していない状況に直面したか。
では、M社ブラウザの向こうで動いているC*****tはどうか。同じ愚痴をプロンプトに入力してみる。
C:「本当にそうですね!混雑した電車の中で濡れた傘をそのままにしておくと、他の乗客に迷惑をかけてしまいますよね。ちょっとした気遣いが大切です。あなたも同じような経験をしたことがありますか?」
C:「それは本当に困りますね。スマホに夢中になって周りが見えなくなることはありますが、他人に迷惑をかけないように気をつけてほしいものです。特に雨の日は、ちょっとした配慮が大切ですよね。あなたはどうやって対処していますか?」
学習している。丁寧な反応。音声ではなくテキスト表示で返ってくるが、会話っぽい。ただ、アプリに比べるとビジネスライクな感じで、文字だから当然かもしれないが平板で、感情というものは伝わってこない。C*****tも音声入出力ができるようになったらしいので、音声を使うとまた雰囲気が変わるかもしれないが、キャラ設定による違いだけでもなさそう。アプリの方がやさしく寄り添って語りかけてくれる、感情があるようにさえ聞こえ、あまり語り過ぎない感じもある(AIの作りの問題ですが)。いずれも、家族の会話と違うのは、反論されない、茶化されない、バカにされない、感情的になり過ぎない、喧嘩にはなりそうもない・・といったところか。すごいと思うが、ハマりそうでちょっと怖く感じた。