経済産業省の委託事業として「情報システム・ソフトウェア取引トラブル事例集」(情報システム取引高度化コンソーシアム 2010年3月)が発行されてから10年近くが経過しました。その間、様々な重要判例が蓄積されています。また、法改正も行われ、その影響は改正後の事件に及ぶことはもちろん、過去の判例についても、法改正を踏まえどのような解釈や考え方の変化があるのかないのか、再度分析を要すると考えられます。
そこで、SOFTICでは今般、吉田正夫弁護士(スクワイヤ外国法共同事業法律事務所)を座長に迎え、主に法律の専門家で構成されるメンバーによる「システム開発紛争判例研究会」(略称:シス研)を設置、システム開発紛争に係る判例の研究を行うこととしました。
本研究会では、上記事例集を踏まえ、その後の重要判例を含めこれまでの判決や法改正の反映、過去の事案の再分析等も行います。適宜に事案を追加し、また、解釈のポイントの変遷も追えるよう成果はウェブでの公開を目指します。プロジェクトマネージメントを担当する実務家も気軽に参照しやすいようにわかりやすく平易な内容とする一方、より詳細かつ高度な読者のニーズにも応えられるようリンク等を工夫し、将来的には、キーワードにより検索可能な判例データベースの構築を目指します。