調査研究報告書

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コンピューターソフトウェアのライセンス契約の保護に関する調査研究報告書 (SOFTIC 16-1)

概要

 平成16年の破産法改正により、ライセンス契約におけるライセンサー破産の場合、ライセンス対象の知的財産権が対抗要件を備える場合は破産管財人の解除権は制限されることとなった。しかし、コンピューターソフトウェアの著作権については、現行著作権法上利用権設定の対抗要件制度を備えていないため、ライセンサー破産時の管財人の契約解除及び通常時に権利が移転された場合に、ライセンシーは当該ソフトウェアの利用権を確保できないことになる。

 この問題について検討を行った文化審議会著作権分科会報告書は、利用者の保護については破産法との関係等から対抗要件制度によるべきとし、現行の著作権登録制度とは別の簡易な登録制度創設を視野に入れた検討を行うと共に、他の知的財産権との整合性のある制度とすべきとの提言がなされている。

  このような背景の下、コンピューターソフトウェアのライセンス契約におけるライセンシー保護に関する著作権法上の問題について、どのような課題があり、そのためにどのような方策が考えられるか検討を行った。

 主として提案された方策の方向は、契約の存在をもってライセンシーに対抗力を付与するとする新たな制度創設を挙げている。

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