1998年10月1日(木) 13:00〜16:30
財団法人ソフトウェア情報センター(SOFTIC)
本セミナーは終了いたしました。
近年、知的財産権と独禁法(競争法)との関係が改めて関心を集めています。アメリカではMicrosoft社と司法省との間で、オペレーティング・システムのライセンス契約条項の内容を巡り訴訟となっており、わが国の報道機関でも大きく取り上げられました。また、日本国内でも最近特許プールに関する事件、中古ゲームソフト販売と著作権に関する事件が公正取引委員会によって取り上げられ、勧告がなされるに至っています。
知的財産権は人の創作行為に対して特許権、著作権などの排他的権利を付与することによって創作のインセンティブを高め、技術思想、文化等の発展を促す機能が期待されていますが、それらの権利が有力な権利者からあまりにも強力に、あるいは知的財産権法本来の目的と異なる態様において主張された場合、一定の市場における公正な競争を窒息させてしまうおそれがあります。そのような場合に公正な競争を確保するために運用が期待される一つの有力な装置が独禁法であるといえます。
しかし、法律によって与えられた独占権である知的財産権の行使と独禁法による規整との相克は様々な問題をはらんでいます。知的財産権を行使する場面において、どのような行為が独禁法上問題とされうるのか、また問題とされないのかは、個別具体的な事例、行為の類型によって様々であり、一概に述べることは困難です。また、そもそも知的財産権と独禁法とは相対するものなのか、そのような問題となる行為を規整するという目的は独禁法によってしか達成され得ないものなのか、といった有力な議論も展開されています
本セミナーでは、知的財産権と独禁法との間の複雑な関係を今日までの理論、判例の展開、そして当局の提供する指針等を見据えることで解きほぐし、実際にライセンス契約など知的財産権に絡む実務を担当されている方等、「知的財産権と独禁法」というテーマに関心をお持ちの全ての方に対し、理論、ソフトウェア取引実務の両面の観点から最新の知見をご提供いたします。皆様のご参加をお待ち申し上げております。
SOFTIC賛助会員 | \5,000 |
一般 | \10,000 |
12:30 |
受付 |
13:00 |
主催者挨拶、講師紹介(ソフトウェア情報センター専務理事 則近憲佑) |
13:15 |
知的財産権と独禁法に関する最近の動向(白石忠志:東京大学法学部助教授)
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14:15 |
質疑応答 |
14:30 |
知的財産権と独禁法に関する実務上の留意点(大谷和子:株式会社 日本総合研究所 法務部長)
※以下の公正取引委員会ガイドラインも適宜解説します。
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15:30 |
休憩、質問ペーパー受付 |
15:45 |
質疑応答 |
16:30 |
終了 |
※内容、時間については変更される場合があります。予めご了承下さい。