ALAIのご紹介
1878年6月28日に、ビクトル・ユーゴー名誉会長として創設された国際的著作権法学会です。その8年後の1886年9月9日にベルヌ条約が調印されています。ALAIの正式名称は、"Association
litteraire et artistique internationale"または"International Literary
and Artistic Association"です。英語、仏語を公用語とし、会報の発行、報告書等の出版、国際会議やセミナーの開催、決議表明などを通して活発な活動を続けている、権威と伝統のある国際的学会で、本部はパリ(117
Saint.German B1 vd., Paris)にあり、会長はProf. Victor Nabhanです。
総会(国際会議)や研究大会は、世界の諸都市(地域)で行われてきました。近年の開催地とテーマは次の通りです。:
1989年 |
ケベック |
コンピュータ科学と著作権 |
1990年 |
ヘルシンキ |
90年代の著作権 |
1991年 |
エーゲ海 |
著作権と工業所有権 |
1992年 |
バルセロナ |
アイデアの保護 |
1993年 |
アントワープ |
著作者人格権 |
1994年 |
ジュネーブ |
国際条約における経済と著作権 |
1995年 |
パリ |
視聴覚著作物と知的所有権 |
1996年 |
アムステルダム |
研究会 |
1997年 |
モンテベッロ |
契約を通じての著作者・実演家の保護 |
1998年 |
ケンブリッジ大学クイーンズ・カレッジ |
著作権の境界−その適切な制限と例外− |
1999年 |
ベルリン |
著作権のエンフォースメント/著作権法における国内法の役割 |
2000年 |
ストックホルム |
デジタル状況における著作権、関連する権利およびメディアの集中 |
2001年 |
ニューヨーク |
著作権に付随する問題について(仮) |
2.ALAIの目的
- 著作権の国際的保護を確保するための法原理の擁護および普及。
- 国内著作権法制等の研究および比較。
- 著作権に関する国際条約、特にベルヌ条約および万国著作権条約の適用領域の改善と拡大、新条約案の作成。
- 著作権又は著作隣接権に関連する権利の創設または修正に資する措置(特に国際条約による)の研究。
- 同じ目的を目的を有する国内または国際団体の研究および活動への参加。
3.ALAIの構成
- 会員:
- 「名誉会員(Members of Honor, Independent member)」と「会員(Subscribing members)」からなります。ALAIの趣旨に賛同する個人、法人が対象です。
- ALAIの国内部会[Nationality Group of ALAI]を通して、すなわち、同部会に属する個人・法人がALAIの会員となることができます。部会となるには、7名以上の会員の存在と、ALAI執行委員会(the
Executive Committee)の承認が必要です。
その一方、国内部会を設けた後も、同部会を通さずに、「独立会員(Independent subscribing members)」としてALAIに加入することもできます。部会を通して会員となっている場合には「アソシエイト会員(Associate
subscribing members)」となります。
- 組織:
- 「総会」、「執行委員会」および「事務局(the Bureau)」からなります。執行委員会の構成員は、各国部会からの人数比による代表者と、独立メンバー(国内部会の存在しない国のALAI会員および国内部会はあるものの同部会に参加していないALAI会員)からなります。
- 現在、国内部会が存在する主な国は次の国々です。
アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、オランダ、ノルウェー、ポルトガル、スェーデン、スイス、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、カナダ、デンマーク、フィンランド、ギリシャ、イスラエル、メキシコ、アイルランド、日本。